計画地は、大阪府豊中市の住宅街の中の突き当りに位置します。計画地より先に人が行くことはなく道の終わりの構えとてのファサードデザインが求められました。検討の末、視線や町の流れを建築を通してつなげるのではなく、受け止めるカタチで構えることで、周辺のボリューム感と調和し、存在感のあるスタジオとなりました。
この音楽スタジオは、周囲を住宅に囲まれているため室内の演奏音が外部に漏れ出ないことが前提条件でした。演奏者が周囲の事を気にすることなく演奏に集中できる環境を生み出すため、音響設計の観点から、角度の異なる勾配天井を採用し、ホールで演奏しているような感覚になるように計画しています。
近隣住宅への遮音の関係上、開口を設けることが困難だったスタジオに駐車場側の天井に計画した音だまり空間を利用したハイサイドライトを一箇所のみ計画しました。ハイサイドライトを通してスタジオ内に侵入する間接光は、時間の流れと共に閉ざされたスタジオ内に変化を与えます。
時期 | 2023 |
---|---|
設計 | 前田茂樹 喜多川颯馬 |
構造設計 | 海野構造研究所 | 施工 | 株式会社コハツ |
所在地 | 大阪府豊中市td> |
撮影 | 高橋海 [mapo.] |