MiiMoは大屋根が特徴です。大屋根の下が子どもたちの遊び場になり、役場への参道になり、広場と建築が一体利用されます。屋根の下の大階段は、雨の日でも子どもたちが遊べる場所をつくることと、学童に来た子どもたちが、学童から大階段を降りて直接広場に出られるようになっています。
<2種類のキッチンがつくる多世代の居場所> 1階は人が最も往来するエントランス付近に、MiiMoホールや、まちキッチンやMiiMo食堂を配置し、農業をしている方も、子育てをしている方も、集まってご飯を食べたい方も、居場所を見つけるきっかけづくりになればと考えています。 <図書とともにある子どもたちの居場所と静かな読書環境> 2階の図書フロアは、子どもたちがより本に親しめる場所に配置しています。同時に、静かに本を読みたい、自習したいという方のために、ガラス戸で区切った自習スペースや、広場を見渡せるテラスを設けています。テラスではおしゃべりしながら、自習スペースでは集中して本を読めます。 <町内外の活動を支える性能の違うコミュニティルーム> 3階は、これまでの活動とこれから起こる活動を支えることができるよう、防音性能を高めたコミュニティルーム1、ミニキッチンも備えたコミュニティルーム2、子どもスカイガーデンを屋根の上に設けた子育て支援センターなどを配置しました。
広場を含めたこのエリア全体で、町民の皆さんが、使い方に工夫ができる仕掛けをたくさん残しています。行政も利用者も一体になって設計者が驚くような使い方や活動を開発・持続していただくこと、その工夫をする大人と一緒にここで育つ子どもたちが、またさらに次の世代を育てる新しい活動を生み出してくれることを楽しみにしています。
時期 | 2021 |
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設計 | 前田茂樹 中野照正 |
構造設計 | tmsd 萬田隆構造設計事務所 | 設備 | 島津設計 | 外構 | 素地 |
グラフィック | UMA / design farm |
ファブリック | fabricscape |
照明 | ツキライティングオフィス |
施工 | 株式会社森組 |
所在地 | 奈良県三宅町 |
撮影 | 笹倉洋平 |