中心市街地活性化を促すアート制作の依頼を受け、「もの」ではなく「こと」をつくることを考えました。左官職人である久住有生氏と森田一弥氏の協力のもと、福井の土でつくる版築のベンチを、福井と大阪の学生や左官職人の方で作るワークショップを行いました。地元にある素材にを用いて、既製品ではない「もの」として時間に耐えながら使い続けられるものをつくること、そしてそれを創るプロセス(「こと」)を共有したことが一つの記憶となります。
版築でできたベンチは、地層のような断面を持ち、大人には周囲の樹木を見上げるように背もたれの角度を持った家具(ベンチ)であり、子供には小さな山のような遊具であるプレイング・グラウンドを創りました。形は一つですが使い方などで、家具のようであったり、ランドスケープのようであったりする、いろんな居方を促すものが出来たのではと思っています。
時期 | 2012 |
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設計 | ジオ-グラフィック・デザイン・ラボ |
施工 | "ジオ-グラフィック・デザイン・ラボ/久住有生/森田一弥/大阪工業大学・福井大学・富山大学学生有志 " |
所在地 | 福井県福井市 |